”さいますみ/崔真淑”のオイコノミクス

Good ・ News and Companiesの”マクロエコノミスト崔 真淑 / さいますみ”です!資本市場、そして経済学の社会的意義を伝えるのが使命です!身近な話から資本市場の最先端の話まで皆様と一緒に考えていきます!ご連絡先はこちら→info@goodnews.jp.net

日経CNBC "崔真淑のサイ視点"を振り返る!ここが変だよ国内株式市場!スモール時価総額上場企業の悩みをファイナンス視点で解決する方法を考えてみた!

 みなさま、こんばんは。

 東京での生放送を終えて、名古屋からの新幹線な私です。いやー!移動って、アイデアを練るのに最適ですね。 今回、皆様にお伝えしたいのは、国内株式市場の課題と解決策についてです。

 

自身の研究分野はコーポレートガバナンスと、それによる企業の資金調達への影響です。研究で、今のガバナンスコードって、日本の株式市場の発展のためにブラッシュUPする余地があるんじゃないかなーと考える場面が多々あったんです。

 その課題意識を、あ!やっぱりそうか!と確信を持つきっかけが、日経CNBC「昼エクスプレス」コーナー"崔真淑のサイ視点"の出演して頂いた、エー・ディー・ワークス CFO 細谷さんの解説でした。ライツイシューを発行したことでも、話題に同社です!

 番組でのお話を、私の課題意識と一緒に記していきます!

 

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(同社のファイナンス手法の意義と狙いについて伺いました!)

 

*ここが特殊だよ、日本の株式市場!

 まずは、日本の株式市場の特殊性についてお伝えしますと…。(あくまで私の考えですが)制度では、監査等委員会設置会社やら、ガバナンスコードと会社法の矛盾?等々。

 更には、時価総額の構成も特殊です。アメリカでは、最低でも時価総額300億円規模がないと上場は難しいです。しかし、日本では時価総額100億円未満企業が多く存在します。下記は、8月末時点の時価総額100億円以下の企業群の抜粋です。なんと1218社も存在するのです!これは国内上場企業の約3分の1近い数字です。

 日本の株式市場の発展をイノベーションに結び付けるには、大企業ありきの制度ばかりを適用していてはナンセンスなわけです。もちろん、そのためにマザーズが存在するのですが、東証一部、二部にも時価総額100億円未満企業が多く存在しています…

 

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時価総額100億円企業の抜粋!東証一部、二部企業も点在…)

 

*スモール時価総額企業の課題は、ファイナンスにあり!

 では、そのスモール時価総額企業が直面するだろう課題はなんでしょうか?ずばり、株式市場での資金調達=ファイナスです

 理由は、2つあります。1つ目は、資金調達金額の限界です。公募増資をするにしても、常識的には時価総額の10%です。多くて20%程度です。(話題になった出光興産の30%の公募増資は、物議を醸して当然なのです。)

 株式市場で資金を調達するということは、負債とちがって返済義務がないからこそ、長期で大きなプロジェクトに投資するのにうってつけです。だから、できれば大きな金額を株式市場で調達したい…。ところが、どんなに業績がよくても認知度が小さいことや、流動性がないことから時価総額が小さい企業では、資金調達金額に限界があるんですね。例えば、時価総額10億円の企業が、10%調達したところで…。。

 2つ目は、そんな小さな規模しか資金調達できないのに、証券会社が引き受けてくれるでしょうか?(公募増資の際は、証券会社のサポートが必要です) 手数料が微々たるものなのに、証券会社側の手間ばかりかかる可能性も。

 あるVCの方が、日本は先進国で最もIPOしやすい!なんて仰ってました。しかし、スモールIPOをしたところで、投資家からの資本コストを上回るようなリターンをあげよというプレッシャーばかりで、株式市場での資金調達というメリットはうけにくいかもしれませんね。もちろん、その他にもメリットは沢山あるんでしょうが…

 

*スモール時価総額企業のファイナンス策としての、ライツイシュー

 では、上記のような課題を解決するためにどうしたらよいのでしょうか?今日のゲストで来ていただいたCFOの細谷さんのお話にもありましたが、ライツイシューは非常に有効な策の一つだと感じました。

saimasumi.hatenablog.com

 このライツイシュー(注 ノンコミットメント型のみ)だと、証券会社の存在なくして資金調達をすることが可能です。上記ブログにも記載したように、既存株主の懐にも優しいです。実際、一時期は多くのスモール時価総額企業が実施しました。しかし、制度的に既存株主に資金調達を実質的には強制させることも可能となり、債務超過企業に偏るなどの動きが起きてしまいました…。

 

ライツイシューの問題点は何か?それは強圧性!?

 既存株主には、現状の株価よりも低い水準での権利行使価格が付与された新株予約権が無料で付与されます。しかし、あまりにもディスカウントされた株価が付与した権利が回ってきたらどうしましょう?

 ディープディスカウントされた新株が大量に出回れば、増資終了後は株価は平均的には下落が予想されます。100円で出回っている株価に対して、新株が20円なら、増資後は平均60円程になっていても、不思議でないです。

 つまり、行使価格があまりにディスカウントされたら、それは既存株式に強制的に権利行使≒資金調達に賛同させる≒強圧性(アカデミックな分野で言われている言葉です)が起きかねないのです。

 ただでさえ、資金調達がしにくい債務超過会社にとっては、強圧性を用いてライツイシューを発行するインセンティブが働きやすかったのかもしれません。この現象は、日本だけでなく、欧米でも確認されています。

 

 そんな強圧性を排除して、挑んだライツイシューが、エー・ディー・ワークス。行使価格をライツオイシュー実施を発表した株価39円と、同額に設定したんですね。行使価格を行うには、株価がこの水準より上昇しなくては、誰も行使しないでしょうよ。。しかし、ライツイシューを発表した後には、乱高下はしたものの、株価は40円台をキープ。同社は、目安としている資金調達額は達成できるのか、研究トピックとしても非常に関心があります。

 

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(放送後にパチリ)

 

今後も、様々な事象をファイナス視点でにブログに記載していきます。

研究も仕事も全力精進だ!

応援ありがとうございます!

 

崔真淑(さいますみ)

 

 

 

 

 

 

NHK「経済フロントライン」出演を振り返る。東芝は半導体事業売却以外に奥義はないかをファイナンスの視点で考えてみた!

みなさま、こんばんは。

 エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。昨晩は、NHK BS1「経済フロントライン」出演の機会を頂きました。機会を頂けたことはもちろん、ご視聴してくださった方々、応援してくださった方々に感謝です。

 

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(野口さん、八木ちゃんと。久々の八木ちゃんと再会にテンション高めの私w)

 

*番組の内容…

 番組では人材不足が目立つ外食産業での取組、店舗型小売店だからこその施策、元俳優の型破り経営者の組織論…と、ひじょーーに興味深い内容ばかり。中でも、ホットイシューの東芝問題については、担当記者の方の解説はもちろん、パネルのわかりやすさに感動しておりました。NHKさんのチームワーク力すごい…

 

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(写真はテレビ画面を撮ったものです。綱引きにするところが流石すぎる…)

 

*なぜ、上記パネル感動なのか?職業病かも…

 というのも、仕事でいくつかレギュラー番組を担当させて頂いてますが、テロップ、フリップ、画面に出す素材、構成…等々を出役である私も、ディレクターと相談することが多いです。まあ、ほぼ毎日(汗) 

数秒で見ている方々に内容を伝えるには、起きている問題の構造を一発で伝える絵が必要になります。

 

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(東芝の今後を解説してくださった小坂さん)

 

東芝問題の構造とは?

 東芝問題の構造を、写真のような綱引きに例えるとは脱帽でした…。そしてこの綱引きの日米韓側に米アップルも参加する可能性が出てきて、事態は更に混迷しそうです。

 東芝は、日米韓チーム、ウエスタンデジタル(以下WD)チーム、ホンハイチームの3つとの交渉が、まだまだ続くでしょう。WDの訴訟リスクを考えると、ベースはWDチームとの詰めになると思います…

しかし、8月中に収まらなかったものが、9月に収まるのでしょうか?

 2期連続債務超過を回避し、上場を維持するためにも、半導体事業を売りたい東芝。しかし、来年3月までに売却が成立してお金が振込まれるのには時間切れとの声も出てきました…。

さて、東芝に最終奥義となりうる秘策は残っていないのでしょうか?

 

ファイナンスの視点で考える、最終奥義!?

 ここまで東芝経営陣が意思決定の決着をつけられないのは、善管注意義務による株主利益への配慮もあるでしょう。

 WDに半導体事業を安く売ることになれば、経営陣は株主訴訟リスクに晒されるかもしれないですし…。半導体事業を売却しないで資本増強をする施策はないのでしょうか?私としては…

 

ライツイシュー

 

を、東芝が発行するすることで、半導体事業を売却しないで上場維持する可能性が出てきたのでは?と考えています。通常の、公募増資による株式市場での調達は、今の東芝では難しいだからこそです。

 ライツイシューは、既存株主に対する新株予約権無償割当てて、増資を行う手法です。新株予約権は、保有する株式の持分に応じて既存株主に割り当てられ、上場されます。

 新株予約券が上場することの既存株主のメリットはなんでしょうか?それは、既存株主が新株予約権を行使して増資に応じるか、または増資による希薄化を避けるために新株予約権を売却するかを選択できることです。なので、公募増資等に比べて既存株主の懐にも比較的優しい資金調達と言われています。

 

 もちろん、これを発行することの課題もあります!東証の上場整備懇親会では、このライツイシューについての課題をまとめています。それは、あきらかに業績が悪い上場企業に偏って発行されてきたという歴史です。下記が、企業属性についてです。

 

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(出所 東証 上場整備懇親会より 平成26年3月までのデータに基づく)

 

発行後に順調に、企業価値を伸ばし続け注目され続ける企業が存在するのも事実です。しかし、前向きな資金に充てることが出来ず、上場廃止になった企業も存在したり…。

  東芝ライツイシューを発行して上場を維持出来れば、半導体事業を手元に置きつつ、以前のような輝きを戻す…となるには、まずは銀行団が発行を認めるかもあるかも。

 

次回以降では、ライツイシューについてファイナンス理論の視点でも考えていきます!

応援いつもありがとうございます!

研究も仕事も全力精進していきます😊

 

崔真淑(さいますみ)

 

  

 

SciREX Summer Camp で、2030年に向けたメディア関連政策提言を描く!~ここが変だよ、日本のメディア業界!?~

 みなさま、こんにちは!

 エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。実は、今年4月から一橋大学イノベーション研究センターで、研究活動に注力し始めました。

 その活動の一環として、SciREX=「政策のための科学」推進事業にて、エビデンスに基づく政策提言を実践的に学ぶ機会を頂きました。各チーム事にテーマを設定し、政策がエビデンスに基づいてどのように作られるべきかを描き、提案機会を頂きました。

 私たちのチームは、「2030年のテレビ界」と題して、あるべきテレビ業界の姿を予想し、それに基づいて総務省の方に実際にお話しをするというものです。

 

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(チームメンバーの李ちゃん、イノベーション研究センターの助教の金さんと!)

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(チームメンバーと、サポートしてくださった先生たちと!場所はGRIPS!)

 

*政策提案の過程で学んだこと

 今回のチームメンバーは、自身を含めてメディア業界と関係ある方、その分野の研究者が集まり議論は炸裂!メディアって資本構成、ジャーナリズムの在り方、コンテンツの中身…、何を基点に持つかが大変大変…。

 実際に政策提案の手法を学んでみると痛感したことがあります。全ての人にとってメリットのある政策なんて無いということ。だからこそ、政策ありきのエビデンス作りでなく、エビデンスありきの政策作りをしない公平性が担保できないんだなと…。

 

*放送と通信の境界が曖昧になることの課題

 そして、本題のテレビ業界の2030年の未来なのですが…。そもそも、これを読んでいるあなたは、テレビ見てますか?各種データをみても、20-30代層のテレビ離れは顕著です。そんな環境で、各テレビ業界が進めているのが、テレビ番組接触率を高めるためにテレビ番組をインタ―ネット配信し始めています。

 そうした環境だと、一つ問題が出てきます!それは、放送と通信の境界線が曖昧になるということです。何が問題やねん?なーんて思いますよね。大問題なんです!

 前者は免許を持って運営し、一定の規則があります。例えば、日本の放送法では、内容は政治的に公平性を担保することが定められています。しかし、通信においては、そうしたことは定められていません。その他にも、様々な違いが存在します。

 放送と通信の中間を定める法整備が必要なわけです。で、総務省の方に実際にインタビューを行うと、何度か検討されたことがあるものの、放送側からは歓迎されても、それは通信側からは制約になりかねず、利害関係の調整の難しさから現実的でないようです…。

 

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(こんな感じで、各省庁の方々や、研究者の先生方、参加者の前でプレゼンを。みんな優秀すぎ!)

 

*ここが変だよ、日本のテレビ業界

 通信と放送の中間的法規制は難しいものの、テレビ番組のインターネット同時配信の流れは世界の流れをみても加速は必須でしょう。そして、世界のテレビ業界の動きをみると、日本のテレビ業界の特殊性も見えてきました。

 例えば主要先進国の公共放送において、インターネット同時配信に制約があるのは日本ぐらい…。予算のかけ方も、英BBCのインターネット事業の予算は全体の6%で、提供時間も365日24時間。一方でNHKは2%で、あくまで試験提供に限られています。

 更に驚いたのは、視聴率の計測方法です。日本は番組視聴率を広告指標に活用します。しかし!!アメリカ、イギリスは、番組視聴率など正直どうでもいいのです!CM視聴率を計測して、広告指標に活用しているのです!そっちのほうが…なんて思ったり。

 

*ここが変だよ、日本のメディア規制

 加えて、日本のテレビ業界を考えるには新聞社の関係は必須ですよね。上場テレビ局の上位株主に新聞社の名前が見られますよね。これまで、ライブドアソフトバンクがテレビ局買収に動いたのをみても、この関係は重要。

 そこで、ふと思ったのです…。この関係性が良い悪いは別として(実際、現場にいてもシナジーを大いに感じること多々あります!)、新聞社に資本規制があり、自由な資金調達がしにくいこともメディア業界の株式持ち合いにも影響しているのかなと…。

 日刊新聞法では、大手新聞社の上場や資金調達を制限する?だろう規定が並んでいます。これにより、新聞部外者からのファイナンスの機会を失わせたり、株式の譲渡安定性を損なわせて、むしろ新聞社の足かせになっているじゃないかなと…。本来、この法律で、新聞社のコンテンツの中立性が保たれることを狙いとしているようですが、グローバル社会において、この法律で本来の目的は達成できるか謎ですし…

 

 と、言い出したら様々な制約や課題が出てきて、本当に議論が大変でした。私たちのチームは、テレビのインターネット常時(24時間)同時配信を円滑に進ませるための施策を、総務省に提案することを考えて行いました。いくつか賞も頂けたし、貴重な学びの機会となりました!

 ここでの経験を研究にも仕事にも活かしていくぞ――!

 こうして様々な活動ができるのも皆様のおかげです。

 いつも応援ありがとうございます💛 崔真淑(さいますみ)

 

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(アイディアにはポストイットは必須!パワポありきだと、クリエイティビティがどんどん損失するぞ!という東大の先生の言葉が響きました)

 

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(最後に、みんなハイチーズ!将来に向けて、更に精進じゃーー!)

 

 

 

 

【長崎は晴れだった】長崎大学経済学での授業を振り返る〜"ファイナンス"の考え方に違和感を感じるあなたへ〜

 みなさま、こんにちは!エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。

ありがたいことに、7月は出張ラッシュでした。おかげさまで、沢山の貴重な機会に恵まれました。これも皆様のおかげです。いつもありがとうございます!今回は、非常勤講師に就任した長崎大学経済学部での授業の振り返りを記載していきます。

 

まずは授業内容について!今回は「ファイナスを自分のキャリアに活かすならば?」と題して、現場でのファイナスの応用方法や、会計の知識でなくファイナスだからこその重要性についてお話をお伝えしました。

 

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写真は授業風景です。およそ200人の若者の前でドキドキ

 

 企業財務に関する学問といえば、会計にばかり目が行きがちです。しかし、不確実性高い世の中では将来をシュミレーションするためにもファイナンスは必須な学問です。
というのも、この2つを違いを時間軸で捉えるならば、ざっくり下記のように分類できると私は考えるからです。(あくまで、超ザックリですよ…)

 

・会計での資本/負債等は過去のキャッシュフローをどう集計するかという視点
ファイナンスは、将来のキャッシュフローをどう現在の意思決定に引き戻すかという視点

 

 将来に軸足をおいたファイナンスでは、その企業、投資案件から得られるだろうキャッシュフローを推定し、それを企業価値や投資案件価値に引き戻します。

でも、こんなことを書くと…

 

・企業の価値は、キャッシュだけじゃ測れない!
企業価値キャッシュフローだけに注目するのは単純化しすぎ!

・企業の社会的意義が反映されてない!

等々、いろんなツッコミをうけます。

しかし、私としてはこう思うのです。

 

純化して視点を統一するから全体として整合的な議論ができるのであり、単純化を攻撃するのでなく、単純さによって得られる切れ味を楽しみ、議論を活性化させよう!

 

視点がバラバラで、定義も曖昧まビジネス会議って本当に意味ないなーって感じた経験がある方は少なくないはず。単純化と視点の統一は、理論を学ぶことのメリットであり、それをビジネスの現場に応用するお作法でもあると思うのです。

 そんなファイナンスのそもそもや、役員の仕事の中でのファイナスの応用方法、キャリア(特に女性)で数字に強いことやファイナスに強いことが重要と示す論文の紹介、私の失敗談を山盛り伝えさせて頂きました。

 

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長崎大学経済学部は、一橋、神戸大学同様に旧高等商業学校が前身なんでよー

 

 

おかさまで、長崎は晴れ日和でした。観光もがっちりしながら、長崎経済のリアルにも触れられて最高でした。

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眼鏡橋でーす。この中にハートの石があるのにおどろいたり

 

貴重な機会に感謝です。

引き続き精進してまいります!

いつも支えてくださり、ありがとうございます😊

 

崔真淑(Sai Masumi)

 

 

【血液型】文化放送「The News Masters TOKYO」を振り返る。思い込みで給料はあがる?を実証研究から考える

 みなさまこんばんは。マクロエコノミストの崔真淑(さいますみ)です。梅雨で気分に上下が出てしまう今日この頃。

でも、そんなジメジメムードを一蹴してくれる人が!!屋根裏のプロゴルファーでもお馴染みのタケ小山さんの存在です!

 

おかげさまで、この4月からMC タケ小山さん、アシスタント 文化放送アナウンサーの小尾渚沙さんの文化放送「The News Masters TOKYO」月ー金朝7時スタート、での金曜レギュラーを務めさせて頂いてます。三カ月を無事に経過しようとしてます。

リスナーのみなさま、支えてくださっているみなさま、本当に有難うございます!

 

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女性目線で現代を読み解くエコノミストしてニュースを解説させて頂いてます♫

今回は、過去に取り上げて内容をアップしていきます。

 

テーマは、「血液型と賃金の意外な関係です。」

 

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そんなもん関係あるんかいな!と思いますよね。

当時、毎月勤労統計の発表があったのです。単に平均的な給料動向だけでなく、何か個人レベルで給料アップに貢献できそうな話をということで、ある論文の実証研究結果を取り上げさせて頂きました。

 

武藤香織・山本いさむ「ABO血液型に対する意識と学歴・賃金への影響」日本人類遺伝学会第57回大会報告

 

 

賃金に関する計量経済学の視点を用いた論文は沢山存在します。例えば、正規・非正規、男女、学歴等との関係についてなど。

この論文は上記の要素だけでなく血液型ダミー変数(←関心のある方は是非検索してみてくださいね)も入れて男女別に分析しているんですね。

にしてもこんな仮説を思いつくのが凄いです。いかに、自分が凝り固まっているかを反省。

結果は…

 

男性は血液型による、賃金との関係において有意な関係はありませんでした。

しかし!女性においては…O型女性のみ(分析のベースとしている)A型女性より賃金が、対象データにおいて11.8%も高いという結果が!

O型はおおらかで仕事ができる等の思い込みの効果なのでしょうか!?!?!?

これは何か明確な理論があるとは考えにくく、完全な血液型と賃金の因果関係を示しているわけではなく、あくまで平均的な傾向です。しかし意外な傾向ですよね。

 

もちろん、これは「血液型占いを信じますか?」というアンケート調査を行うなりして、信じる人、そうでない人それぞれでも有意な結果が出るか新たな仮説設定と検証が必要です。

 

そして、上記の論文内容と同様の検証を韓国、台湾で行うと、各国には血液型と賃金に有意な影響は見られなかったとか。

血液型占いが、これだけ流行っている日本だけの結果なのかも。

この真偽は、さらに深掘りすることは必須でしょう。しかし、誰しも思い込みの力を感じることはあるのでは?

私はA型ですが、なんとかなるさ!で頑張っていきまーす!

読んで頂きありがとうございます。

応援いつもありがとうございます!

 

 

 

崔真淑/Sai Masumi

 

 

 

 

【運命の人】文化放送「編集長 稲垣吾郎」6/21出演を振り返る。科学の視点!?で出逢いの確率を探る

みなさま今晩は!マクロエコノミストの崔真淑(さいますみ)です。

実は、非常に貴重すぎる機会を経験させて頂きました!なんと…文化放送「編集長 稲垣吾郎」にゲスト出演させて頂いたのです!!

直前まで心臓が爆発しそうなぐらい緊張してました。しかし!そこはプロの稲垣吾郎さん。私が緊張してるのを声から察知されたのか、事前にプロフィールも読み込んでくださっており、収録前にたわいもない話をしてくださるなど素敵な気遣いも。

 

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(画像は文化放送サイトより)

 

"女子力の高い"稲垣吾郎さんが架空の女性誌の編集長となり、旬のトレンドを取り上げながら周囲で話題になっていることについてトークをしてくれる素敵な番組です。

稲垣吾郎さんの軽快なトークとさばきのおかげで、私もなんとか無事にお話しが出来ました。肝心のテーマは、、

 

「運命の人に出会う確率!」

 

です!もちろん、ご縁のある方は全て運命の人だと思います。その辺りは稲垣さんは、もちろんふれており、人間関係を本当に大切にしている方なんだなというのも伝わってきました。

でも今回は女性なら誰しも気になる、一緒にずっといたい人のことを指しています。

ここでは番組で話しきれなかった内容も入れて、ざっと内容にフォーカスします。

 

まず前半に出てきた、ロンドン市で一晩で自分好みの人に出会う確率を算出したのは、この論文です。

 

「Why I don't have a girlfriend : An application of the Drake Equation to love in the UK /Peter Backus」

 

なぜ俺には彼女がいない?というド直球なタイトルです。ちなみに、これを書いたマンチェスター大学助教の方は、書いた後に彼女が出来たとか。

きっと、出会いたい!と行動を一歩踏み出すきっかけになったのかもしれませんね。

 

もう一つ紹介した論文は、こちらです。

 

「結婚の経済学」 北村行伸博士

 

たまに、都心は男女比率は男性が多いのだし、女性が結婚できないのはワガママとういう社会学者の方がいます。でも、この経済学の視点の論文をみると違う視点が見えます。

出会いを求めてやみくもに人に会ったり、目の前に来た人に片っ端から夢中になったりするのではなく、自分が経験した出会いの中で、自分が求める条件や判断基準を明確にし、作り上げていくことが重要だと説いています。

そして、北村博士は、このゲーム理論を応用した確率式をベースに、出会える人が多い人ほどこの判断軸がどんどん変化していき、晩婚化につながりやすく、出会いの総数が多い都会で晩婚化が続いている背景ではないか、ともしています。

 

番組では、どこで自分の軸を作り切るかの大切さなんかを稲垣さんとトークさせて頂きました😉

あ、イジワルなことを言ってテンションを下げてくる人がいたら、上記の話を是非言ってあげてください(笑)

 

今回は、このような貴重な機会に恵まれて本当に感謝です。また稲垣吾郎さんファンの暖かくtwitterメッセージにも感謝です。

これを気に、さらに経済学、経営学へ道を精進します!

 

いつもありがとうございます!

さいますみ

 

 

 

 

【自分年金】BSJAPAN『お金のなる気分』出演を振り返る。平均寿命100歳時代に向けて

 みなさま、こんばんは!

 エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。GWはいかがお過ごしですか?自身は、4月から働き方がガラっと変化したこと、更には大学研究機関へ定期的に通うなどで、価値観がドンドン変化してます。

  これまで挑戦したくても将来が怖くてトライできない…ということがありました。しかし、4月から思い切って飛び込んだら顔つきまで変わりそうなぐらい大変以上に楽しい日々を過ごさせて頂いてます。これも皆様のおかげです。いつも支えてくださり、ありがとうございます。

 

 そんな中で貴重な機会が!高橋真麻さんがナビゲータを務めるBSJAPAN『お金のなる気分』に出演させて頂いたのです。二週連続に渡って放映されます。

 5/4(木)23:30からです!GWだからこそ夜更かししちゃいましょう(笑) よろしくお願いします!

 

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(写真は、番組オフィシャルfacebookサイトより)

 

テーマは、NISA。ウーマンエコノミストとして、老後年金の課題を、例え話で解説してます。

というのも、今の20、30代は平均寿命100歳に近づくとも言われています。更には2007年に生まれた子供達の平均寿命は…。

この答えは、ぜひ番組にて!

 

いまも企業、年金システムは平気寿命60歳時代に作られたものです。それが、何の変革も無く続くなんて考えれないですよね。

 安定的に働けられる年齢と、年金を受け取る年齢にギャップが大きくなる可能性があるわけです。ちなみに、日本より負担が大きく年金財政安定しているドイツですら年金支給開始年齢が69歳議論が出ているぐらいです。

 

そこで自分年金、自分資産を作る一つの手段としてNISA解説をしています。とはいえ、年金、資産作りには金融知識は必須です。

しかし、S&P社が世界で行った調査アンケートでは、日本女性の金融リテラシーは先進国の中でもかなり低かったのです…。では、どんなアンケートの問いに日本女性はもっとも引っ掛けられたのか?これです!

 

 

問 あなたは銀行に100ドル預けてます。利息は年2%です。預金を引き出さなかった場合、5年後にいくらになっている?

 

答  これは複利と単利の違いをといてるんですね。

詳細な答えは、気になる方はツイッターで聞いていただけたらと思います。

 

 

ということで、平均寿命100歳時代に向けて私も、現在進行系で研究&勉強中です!

いつも応援ありがとうございます!

引き続き猛烈精進です!

崔真淑 / Sai Masumi