アメリカの雇用環境は弱いってほんとう!?
みなさまおはようございます!Good News and Companiesのさいますみ/崔真淑です。
今回もラジオNIKKEI「さいますみのマーケットライブ」でお話ししきれなかったことを書き留めていきます!!
*米FOMC声明文がだされたけれど…
昨日にアメリカではFOMCの声明文が発表されました。9月FOMCとの違いは、本当に小さいものでした。目だった箇所と言えば、①「住宅部門の回復は最近数ヵ月間でやや鈍化したことを示唆。」という文言が加わり、②9月にはあった、「最近数ヵ月間に観察される金融環境の引き締まりがもし継続すれば
ただ、11月20日に発表されるFOMC議事録の中で、声明文の結果(QE縮小の時期など)に賛成したのが多数で決まったのか、それとも賛成・反対拮抗して決定したのか注目されます。9月FOMC議事録では、「大半」
*実際のアメリカ経済の現状は?
では、仮に年内QE縮小反対が増えたとなれば、金利はどの程度さがるのでしょうか?それには、実際のアメリカ経済の現状をおさらいしておく必要があると思います。イエレン副議長は2012年 6月のスピーチで、 3つの指標を用いて米雇用環境について話をしました。それは①現状失業率と インフレを加速させない失業率とギャップ②消費者信頼感指数で「就職が困難」ー「職が豊富」という回答を差し引いたもの③欠員補充が容易と考える企業(NFIB(=米中小企業の業界団体である全米独立事業者協会)が発表している指数)動向から労働市場の供給余力、です。これらの指標は一貫して改善しており、2009年をレベル5(高いほど労働環境は良くない)とすると、現在は3つの指標すべてが1~2の間にまで低下となっています。
その他では、NFIBが発表する中小企業の採用計画、人材派遣業の伸びなども、2009年から倍近い伸びが確認されています。雇用の回復は、いきなり新規雇用がふえるわけではありませんし、着実に米企業の雇用環境は回復しているようです。
今の資本市場は、こうした着実な経済回復でなく、財政問題にばかり目がいってしまっているような気がします。それだけに、FOMC議事録のQE縮小の時期を巡る賛成VS反対の数によって、FEDがどのように景況感をとらえているかを資本市場が再確認するような機会になるかもしれませんね。
*米債利回りは、これ以上大きく低下する可能性は小さい
また、9月分の FOMC議事録では大半の FRBメンバーが 2014年半ばまでに QEの終了を予想し、政策金利は 2015年末までに 1%、2016年末までに 2%へ引き上げられると予測を挙げています。政策金利の変化がこのとおりになるならば、10年債利回りは年末に2%を割り込むというシナリオは難しいかとおもいます。また、労働環境には、米雇用統計は10-12月に改善傾向を示すというアノマリーがあります。ですから、9月雇用統計が悪かったからといって、米経済悪いぜ!と考えるのは短絡的かもしれませんし、これ以上の米債利回り低下は難しいのかなとも考えています!
今日も読んでいただきありがとうございます!
応援いつもありがとうございます^^
では、今日はここらへんでおやすみしま~す!(昼夜逆転してしまった汗)
さいますみ/崔真淑