”さいますみ/崔真淑”のオイコノミクス

Good ・ News and Companiesの”マクロエコノミスト崔 真淑 / さいますみ”です!資本市場、そして経済学の社会的意義を伝えるのが使命です!身近な話から資本市場の最先端の話まで皆様と一緒に考えていきます!ご連絡先はこちら→info@goodnews.jp.net

新刊「30年分の経済ニュースが1時間で学べる」は受験生やお子様にも貢献できるかも!?今更聞けない話盛り沢山です〜経済ニュース解説1000回以上の経験と知見を凝縮〜

 みなさま、こんばんは!

 エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。現在、本当にありがたいことに経済・資本市場ニュース関連のレギュラー番組や様々な番組出演の機会を頂いてます。これは、常日頃から支えてくださっている皆様のおかげです。そして、至らない私を支えてくださっている番組クルー陣に感謝してもしきれないです。貴重な機会に本当に感謝です。そして、ふと気付いたら経済解説は1000回以上も経験させて頂いてたんです!そして継続させて頂けるのは、番組クルー陣の叱咤激励があってこそ!

そんな経験から、貴重な出版の機会を頂きました。出版の機会に巡り会えたのも、皆様の支えがあるからこそ。感謝してもしきれません。今回は、宣伝にもなり恐縮ですが、本の告知と、未来を担う子どもたちや周りに経済の面白さを知ってもらうには何に着目すべきかのアイデアを記していきます!本は、この30年の経済ニュースの中でも令和時代に活かせる汎用性のある経済ニュースを88個チョイスし、137個の図解で大人も子どもにも経済ニュースの面白さが伝わるようにセットしました!

 

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*なぜ子供等をを意識?

 周りでお子様をご出産された話や、仕事先でも娘、息子が高校生になってね‥なんて話を聞くことが増えました。更には、幼稚園の頃のイメージしかない従兄弟が大学生になっていたりと、歳を重ねたのを痛感することも。この仕事をしていると、うちの子に経済の話してあげてよ!というリクエストも頂きます。更には出張先で娘と一緒に番組見ています!という方に遭遇したり。本当に有難いです。その経験から、次世代を担う若い方々に対しても、経済ニュースが面白い!と感じてもらう必要性を感じるようになりました。更には、私が高校生の時に現代社会の授業をとっていただけに、こんな本があれば、もーーっと早くに経済の楽しさに気づけたと感じたからです。

 

 その際、経済や経済ニュースを解説するというより、なぜこんなに私が面白がっているかを伝える方が自分も相手も楽しいということ。面白い!という感情は、対面、画面、音声からもバレバレのようです。逆にそうでない感情も‥。自分が面白いと感じて解説した経済ニュースやマーケットニュースは、SNS上でもフィードバック多いように感じます。


 そうした経験から、新刊では高校生、中学生の経済に関心がある方々はもちろん、大人でも経済ニュースに関心があるけど‥という方に、ただの解説じゃなくて経済ニュースが面白く感じてもらうための工夫を可能な限り励みました。どんな工夫をすると良いかは、編集者さまと相談して、番組クルー陣と作ってきた解説スタイルを意識してみました。

 

 

*仲間と一緒に経済ニュースの伝え方を試行錯誤している日々

 就職、転職、更にはビジネススキルアップのために経済ニュースを読まなきゃ、経済に詳しくならなきゃと思いつつも、挫折した人は少なくないと思います。私も、新入社員一年目の頃に、経済新聞はもちろん、経済雑誌を買ったものの、投げ出すを繰り返しては何度も挫折しました。


 しかし、その後にご縁があり経済解説の仕事をさせて頂いてます。その日々から、何をしたら一番伝わりやすいかを番組クルー陣ととことん考えて、今も継続中です。もちろん、私はまだまだ修行不足で、編集者やディレクター、プロデューサーから学ばさせて頂いてます。なので解説回数が1000回というより、指摘して頂いた経験が1000回なんです。その経験から経済ニュースの面白さに気付く前に挫折してしまう原因は、3つの壁があるんではないかと、感じるようになりました。

 

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(こんな感じで図解を満載に)

 

 

*一つ目の壁 :用語がむずかしい

 1つ目の壁は、馴染みのない用語が多く、読むのも聴くのも大変なこと。例えば、実質GDP名目賃金、金融政策、コーポレート・ガバナンス、独禁法… 日常の会話ではあまり出てきませんよね。番組ではとにかく、言葉を開くことを意識しています。例えば、FRBと言わずに、アメリカの中央銀行であるFRBというような。更には地上波の番組ならば、中央銀行も5秒ほどで一言いれたり。そのほか、何それー?と言われるのは、米国(べいこく)という言葉も使わないこと。アメリカの方がグッと耳に入る言葉だと思いからです。


 と、偉そうなことをかきましたが、ぜーんぶ沢山のクルー陣に教えて頂いたことです。ついつい専門用語を使って楽をしようとする自分との戦いです。新刊では、平易な言葉で経済ニュースを説明しただけでなく、平成だけでなく令和のビジネス環境にも活かせる経済ニュースを厳選して経済学の視点で解説を行いました。

 

 

*二つめの壁: 情報が多すぎて点と点が繋がらない

  2つ目の壁は、それぞれの経済ニュースが点でしか捉えられず、膨大な情報量に嫌気がさすことです。経済ニュースがただの情報で終わり、知識に昇華できないの背景には、どんな視点で情報を取得すべきかが定まっていないことがあります。


 そこで、新刊では経済学の視点で経済ニュースを整理し、似たような出来事が起きた時にも活かせて点が線になるように、どんな視点で読み解くと良いかの経済学keywordと共に解説を行いました。下記の写真がそれです。経済学の視点とは、その経済ニュースの登場人物である、国、企業、一個人…etcの利益(お金・時間コスト・満足度…)にどんな影響が起き、彼ら彼女らの利益最大化がどうしたら効率的に達成できるかを考える視点です。

 

 

  例えば、GAFA(Googel, Apple, Facebook, Amzon)といわれるデジタル巨大企業の台頭には、なぜリーマンショックが影響しているのか。更にはGAFAの利益最大化を阻もうとする各国の規制ラッシュは、どんな事象が起こると他の企業にもおきうるのか…。そんな点と点でつながるような解説を心掛けました。
 もちろん、法学的視点である公正性や公平性で、その経済ニュースが社会に不平等を生まないという視点で読み解くことも重要ですが、ここではあくまで経済学の視点に絞ることで、よりビジネスの現場に活かせるようにしています。

 

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(有楽町三省堂さんで特集が!感謝!)

 


*三つ目の壁:直感に響く図解創りが大変
 
 3つ目の壁は、経済ニュース現象を直感的にイメージができないことです。視聴者様やリスナー様に、どういう時に経済解説が腹落ちするかをSNSやメールを通してフィードバックを頂き、試行錯誤をしてきました。そこで学んだのは、限られた時間で直ぐに理解して頂くためには、図にすることが一番ということです。言葉でいくら丁寧に説明するよりも、図を3秒眺めてもらう方が、よっぽど理解が進むのです。
 新刊では、単に経済学用語の説明図だけでなく、経済ニュースの中で特に抑えてほしい項目だけを盛り込んだイラストをペアにして解説を行ないました。時間がない方は、まずは図を眺めるだけでも良いと思います!

 

と、今回の新刊は著者は私の名前ですが、お世話になっている仕事仲間との経験と環境があるからこその一冊です。この本で経済ニュース面白いんやー!と感じて頂くきかっけになれば幸いです。引き続き、関連した汎用性がある話を伝えていけたらとおもいます。
 令和は、この本の中身を更にブラッシュUPした経済解説、そして学術研究を加速させて皆様の幸せに貢献できるよう精進していきたいです^^
 ここまで読んでくださりありがとうございます❗️
 応援いつもありがとうございます☺️

崔真淑(さいますみ)

 

 

 

中央銀行pay と民間payどちらを使う?

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みなさま、こんにちは!
エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。
都内某所にて、キャッシュレスに関する真面目なシンポジウムを拝聴する機会を得て、そこでのキャッシュレスに関する課題意識を今回は記していきます。

 

*キャッシュレス経済に関心がある背景

 

自身がキャッシュレス経済に関心があるのは、写真のBSスカパー「水曜日のロバートソン」や、文化放送「The News Masters Tokyo 」でキャッシュレスについてトークすることが非常に多いことがあります。そこでは、経済構造の変化、具体的には銀行の意義が変化しているのを肌感覚で感じるからです。

また、出張先で地銀の方々とお話する機会が多いのですが、そこでもキャッシュレス経済の話が多々でます。

GAFAやLINE、Yahoo!等々が決済サービスに参入しています。これらの企業は、個人間の場合はタダであったり、そこで収益ありきという構造でなく、信用スコアリングなど別の利益を生み出すビジネスに応用しようとしています。これらのデジタル企業が、詳細なデータを軸に、更なる融資の強化も可能になるかもしれません。

そうなると、決済も融資も重要な収益源である銀行はどうなるのだろう‥とモヤモヤしていました。更には、銀行ニーズが薄れるなどした場合、銀行を通した中央銀行による金融安定化のための政策はどうすべきか‥。と、そんな素朴な疑問が頭の中を支配していました。

今回、勉強させて頂いたシンポジウムには政策の意思決定に関わる方や、学術分野の方々は登壇されており、非常に勉強になりました。そして、そんな疑問に1つの回答を与えてくれる興味深い話を聞きました。

 

 

*各国の中央銀行ブロックチェーン型のデジタル通貨発行を真面目に検討している!?

 

中央銀行は、上記のようなキャッシュレス時代に、金融安定のために何をすべきか等々が議論されていました。
その中には、「中央銀行もデジタル通貨を発行すれば暗号資産の投機の抑制、更にはブロックチェーンや分散台帳、暗号技術などを用いることで銀行券(現物の場合)のように匿名性を与えること(もちろんマネロン対策は重要だが)や、中央銀行自ら金融インフラの効率性や利便性を図ってはどうだろう‥」という議論が各国で起きていることを知りました。
例えば、スウェーデンウルグアイ、中国等々が中央銀行デジタル通貨を検討しているとのことです。世界はどんどん変化しているんですね。
そして、後半には登壇者の皆様がパネルディスカッションをされていて、これもまた非常に勉強になり、新たに「ん?」と思う疑問も出てきました。

 

 

*新たに抱いたキャッシュレス経済に関する疑問

 

というのも、こんなフレーズが

「もしも中央銀行payとLINE payがあれば、みんな中央銀行payに移行しちゃいますよね。中央銀行が民間企業ができるとクラウディングアウトが起きかけないのは留意すべきでは‥」

と。自身は、ブロックチェーン型の匿名性が高い中央銀行payが本当に出てきても、直ぐに使うかなーとモヤモヤしていたので、結構意外な考えでした。自身がイレギュラーなだけかもですが。でも、感じた理由は2つあります。

〇〇payのようなサービスは、①ネットワーク外部性が要であり、使う人が沢山いてサービスが向上するわけです。民間企業の〇〇payが普及している中で、スイッチングコストをかけてまで、信用力高いという理由だけで直ぐに中央銀行payに移行するのかなと思ったこと。

もう1つは、②民間企業で〇〇payをしている会社は株式会社がほとんどであり、コーポレートガバナンス(経営者が株主価値を損なうような悪さをしないかを監視する仕組み)が制度設計されていますし、何か悪用したら社会的制裁もハンパないです。Tirol(2005)でも指摘していますが株主価値というわかりやすい指標があるので、ガバナンス設計もしやすいわけです。
一方で公的機関のマネジメントやガバナンスは、何を軸にすべきかってすごく難しいし、そのアンチテーゼとして仮想通貨って出てきたと思うんですね。中央銀行のアドバンテージを、デジタル経済でも発揮し続けるには更なる工夫も必要なのかな‥と思案したり。

中央銀行payが出てきて、果たして直ぐにみんな使うのか‥中央銀行の金融安定化策って、更にどう変化すべきなのか‥
あくまで、キャッシュレスの学術研究で精進不足の自身が思う話なので、そこは割り引いてくださいませ。と、今回はふわっとした話になりました(汗)

 

ということで、読んで頂きありがとうございます!
引き続き応援よろしくお願い致します!
崔 真淑(さいますみ)

経済ニュース解釈のKEYは「効率性」と「公平性」のバランスにある!?

 

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みなさま、こんばんは!
エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。

最近、生放送中の急な振りに対して、どんな思考を通して答えているの?聞かれることが多々あります。まだまだ精進不足の自身は良いコメントが出来ず反省することが多々あります。
そして、そもそも良いコメントって何だろうと思うことがあります。今回は、経済ニュースを自分なりに解釈する際に、どんな心掛けが必要なのだろうという自身の反省と仮説を、汎用性があるように記して行けたらと思います!

 

 

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(テレビ東京 「昼サテ」ではこんな感じでトークさせて頂いてます!機会に感謝です)

 

 

*経済ニュースコメントで反省したこと


先日、生放送中に深く反省し、考えさせられた経済ニュースがあります。それは、下記のニュースです。

転機の24時間営業 コンビニ、一部加盟店の反対先鋭化:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41822590X20C19A2000000/

自身は、コメントする際に心がけているのは、経済学視点≒「効率性」の視点でしか喋らないということです。ここでいう「効率性」とは企業価値最大化、個人の効用最大化、日本経済の最大化、株主価値最大化、従業員の方の効用最大化‥というあらゆる領域で何を最大化すべきかと、その壁になるコストや情報の非対称性の有無、等々を思考しつつ答えるということです。なので、アイドルの方の話に関しても、なんでもこの視点で思考してコメントするよう心がけています(汗)
もちろん専門領域や上記の視点を逸脱したコメントをしたこともあります。しかし、その度に詳しい方にフルボッコされる経験をしてきたので、しないように心がけているのもあります。

でも、「効率性」という視点ありきばかりじゃ現実離れしてしまう!という反省をしたのが上記のニュースです。それは先日の文化放送でのトークでした。自身は「効率性」の視点をまずは通してとばかりに、「営業しない時間も土地代、ランニングコストはかかるので24時間営業による売上獲得と、人件費高騰と人材獲得コストのトレードオフの構図で‥ 」と、人材不足をクリアしてオーナーさんの業績最大化の壁について「効率性」の視点でトークを行いました。ただ、その後に一部の方に、もっとオーナーさんの心の声や何か不公平が生じてないかも言及すべきではとの声を頂きました。その時に、自分が意識すべきは「公平性」かなと考えさせられました。何か制度変更や変化が起きた際は、どんな企業、人が不平等な影響があるのか。また、その「公平性」そのものが、「効率性」にもどう影響し合うのかを考えつつ、お互いの影響を意識すべきだなと‥

 


*「効率性」と「公平性」


自身の専門領域であるコーポレートファイナンスという経済学の手法を使う実証研究では、「効率性」という価値判断基準を用いながら法制度や経営者の意思決定、株主議決権が当該企業の業績にどんな影響があるかを検証します。
たとえば、単にある企業のコストカットや取組のニュースで、その企業の企業価値が‥だけでなく、そこに働いている方々にどんな影響が起きるのかや、特定の人にだけ不利益や不公平が生じる可能性があるのか、またそれが「効率性」にもどんな影響がありうるのかを考えるなどです。
これ日々のニュースを自分の視点で見るときに、自分の企業、国、所得への影響だけでなく、俯瞰してみるための思考としても役に立つように思います。またこうした公平性の議論においても、経済学のツールは活かせるでしょうし、「効率性」と「公平性」が共存するケースも沢山発見できると思います。

年初に同様のことを書いていたはずなのに、まだまだ実践できない自身です。反省して日々精進です。
今日もよんで頂きありがとうございます!
応援ありがとうございます!

崔真淑(さいますみ)

 

 

「アベノミクス」と「働き方への価値観」〜この7年を振り返る〜

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 みなさま、こんにちは!
 エコノミストの崔真淑です。

 みなさまのおかげで、学術研究・放送業務・企業でのアドバイザー業務と三足草鞋生活を充実させて頂いている自身です。一方で、本当に毎日が楽しいのですが、年齢と共に時間の使い方や健康とのバランスを考えることも増えてきました。My働き方改革を実施中です!
 そんな働き方への課題意識が高まる中で、タイムリーなイベント登壇の依頼を頂きました!一般社団法人at Will Workによる「 働き方を考えるカンファレンス2019」の登壇です!しかも、働き方改革を日本企業が進める上でのポイントについて、経済産業省 世耕弘成大臣との対談という、大変貴重な機会を頂きました。このような機会に恵まれたのは皆様の支えがあるからです。本当に有難うございます。写真は、その対談の様子です!とても緊張したのですが、世耕大臣の笑顔で対談を楽しむことができました。

 

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*世耕大臣との対談からの学び!

 コラムトップのイラストは、at Will Work さんが内容を一枚にまとめてくれたものです。対談では、

 

・日本企業が変えていくべき、変えないべき働き方
霞ヶ関の働き方の現状と課題
・多様な働き方を推進するための人事評価
経済産業省での働き方改革の進捗と成果

 

を中心に伺いました。
 一番印象に残ったのは、経済産業省の取組です。官僚の方々の帰宅時間を早めるために、ある業務の締切時間を◯◯時と明確に定めたとのことでした。しかし、単にリミットを設けても、守れない方が続出しては意味がありません。どうしても締切を超えた場合は、その案件担当者に大臣自ら背景や考慮すべき課題を聞くようにしていたとのことです。大臣自ら行動されたら、守らねば!と背中を押されますよね。結果、組織全体の帰宅時間の改革は早期に改善されたようです。
 この話を伺い、なるほど!と深く反省した自身でした。というのも締切を設定しても、それを守ろうとするインセンティブがないと全うできないことが自身は多々あるからです。My働き方改革を推進するためには、自分自身にも、アシスタントさん、また仕事関係者、お互いに締切を守りあうインセンティブ設計(制度設計や誘因)を作り出すことを意識したいなと感じました。倫理感で早く終わらせましょう!でなく、早く終わらせたいインセンティブ設計を心がけたいです!

 

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*藤本さんとの対談からの学び!

 そして、次に対談をさせていた頂いたのはat Will Workの代表である藤本さん!上記の写真がその様子です。藤本さんは自身が尊敬する女性の1人です。というのも、こちらの組織運営、日々の業務と沢山のことをこなされているのに、いつも笑顔!!すごい!しかも仕事ができる!!(真似したいけどできない自身です‥)
 藤本さんとの対談では、働き方改革を進める際の個人が意識したいことが中心にトークをしました。内容は、

 

・副業には2種類あるだろうということ。
・1つは、すぐにお金にするための本業にあまり関係ない取組。もう1つは、すぐにはお金にならないかもしれないけど、長期的な稼ぎを生み出すための取組。副業推進の中で、できれば後者を進めたいが、なかなかそうなれない現状
・その背景としての賃金動向の現状
・一方で前者のような取組を加速させるには、なにか自分の専門性を持つと、それを軸に多様な経験が頭の中で整理されやすい
・ただし、その専門性とは、学位とかそういう物だけでない!自分史から自分の培ってきた経験や知見を書き出すことで見えてくる場合が沢山ある
・本業以外の取組で、より自分の専門性が磨かれたり、学びがあることが多々ある

 

等々をトークさせて頂きました。これらの経験を通して一番強く感じたのは「この7年で、世の中の働き方への価値観って大きく変わりつつあるんだ!」ということです。
 というのも、7年前に自身が独立開業したした時は、良い印象を持たれることは少なかったのです。当時は、自身が放送業務や自社の仕事、学術とエコノミストとしてパラレルに行動させて頂く姿はに対して、「一つに絞れない人」「なぜ大きな企業をやめるんだ!」「一つの企業を勤め上げなさいよ!」という声を頂くことが多々ありました。
 でも、このように多様な働き方を堂々とトークできる環境になったことで、「あぁ自分の気持ちに正直になって良いんだな。更に精進しよう!」という勇気を沢山頂きました。本当に貴重な機会に感謝です。

*「アベノミクス」と「働き方への価値観」について

 日本は働き方だけでなく財政難、社会保障問題と沢山の変えていくべき課題は多いです。そんな中で、エコノミストとして、アベノミクスの評価を求められることが多々あります。しかし、アベノミクスが直接の原因か因果関係の特定は難しい場合も沢山あり、言及が難しいことの方が圧倒的に多いです。
 でも、偶然にもアベノミクスが始まるタイミングで独立開業した自身としては、「働き方への価値観」は、その前後で大きく変化した可能性があると強く感じています。もちろん、これ自体が将来の日本経済に良いことだけをもたらすかは詳細な検証が必須です。
 しかし、一人の人間としてはあらゆるところで多様性を認めてもらえるのは、行動力やモチベーションの源泉になるんだなと強く感じています。

 次回以降では、働き方が社会や企業にどんな影響があるかを経済学の視点でも議論していく予定です!
 いつも応援ありがとうございます!
 引き続きよろしくお願い致します!
崔真淑(さいますみ)

 

 

 

「VC」は「投資会社」より「インセンティブ設計会社」だと考えさえられた話について。

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みなさま、こんばんは!
エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。年始早々にヘビーな風邪をひいて、40時間爆睡した自身です。ついているのは、三連休に重なったこと。いろんな人に迷惑をかけず済みました。ホッ。おかげで無事に3日連続の研究発表会と、今年初の出張も無事に完了しました。これも皆様の支えのおかげです。
(左の写真はテレビ東京「昼サテライト」で自身がVCについて触れた時のものです。撮影はTwitterのフォロワー隣の関西人neoさん。ありがとうございます!右は文化放送での自身!)

今回はその研究会で発表した論文の一つを紹介していきます。その論文は、ざっくり言うと「ベンチャーキャピタル(VC)が、もしもに備えつつ、投資先起業家にやる気を出してもらうためのインセンティブ」を促す投資や契約方法を行なっているのかを、金融契約の視点で実証したものです。

 

 

*VCが、もしもに備えつつ、投資先起業家にやる気を出してもらうためのインセンティブを促すための投資や契約方法とは?

 

上述の工夫を促すためにVCがどんな投資や契約方法をしているかを、米国VCを対象に実証したのが、下記の論文です。

 

Steven N. Kaplan and Per Strömberg, 2009, Financial Contracting Theory Meets the Real World: An Empirical Analysis of Venture Capital Contracts, The Review of Economic Studies, Vol. 70, No. 2 (Apr., 2003), pp. 281-315

 

この論文が示したのは以下です。

「経済学の視点で金融契約につい様々な理論研究がされている。しかし、それらの研究は本当に現実の世界でも同様の傾向が見られるか? これを米VCデータを用いて実証し、先行研究に貢献しよう!」

というものです。
この論文では、VCと起業家の間では、お互いのインセンティブを最大限引き出すための工夫が契約に組み込まれており、概ね理論研究と整合的という結果になっています。

 

 

*具体的にVCは、どんな工夫をしているの?

 

論文が示した、VCのインセンティブ設計ポイントは下記です。VCは、単にエイっ!と投資をしているのではなく、以下の4つのポイントを抑えているようです。

 

①起業家にやる気をだしてもらうために、キャッシュフロー権(報酬や儲かった時の分け前)比率を起業家が過去に上場させてことがあるかや、投資先企業の業績状況を加味してコントロールする。

学術的視点:Holmstrom(1979), Lazear(1986)
プリンシパルエージェント問題と整合的。その起業家の能力が実績が未知数であるほど情報の非対称性が高く、起業家の報酬・取り分も業績結果等に連動しやすい。一方で、過去にIPOの実績がある起業家など能力の評価がしやすい場合は、業績が悪くても報酬・取り分が業績と相対的に連動しにくい。

 

②投資先企業が状況が冴えない場合は、VCは取締役数、議決権、清算権等のコントロール権比率を高める

学術視点:Grossman and Hart(1986), Dewartripont and Tirol (1994)の不完備契約の理論研究と整合的。コントロール権は契約に盛り込めないような状況に備えるものであり、これらの権利を投資先企業の財務指標だけでなく非財務指標を用いて、VCは比率を変えている。

 

③競合避止義務と、起業家の株売却期間の制限は、サンプル内VCの全てが契約に盛り込んでいた。
学術視点:Hart and Moor(1994)が指摘しているホールドアップ問題の緩和方法と整合的。

 

④ これらの権利は、本論文が示す様々な出資証券スタイルがあることで、①〜②の仕組みが支えられている。下記は、紹介論文の2000年末時点の米国VCの出資証券スタイルのサマリーです。

 

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出所 Kaplan and Strömberg, 2009,

 

見てわかるとおり、「Convertible」という言葉が多い!! これは転換〇〇証券という形の証券が多いことを示しています。つまり、業績や未来の兆しの度合いによって、VCが普通株に転換してコントロール権比率を高めたり、投資先企業が冴えないままで終わる時に清算権の比率を高めることを意味しています。
一方、「Common Stock」の比率が少ないこと!普通株で起業家に投資をするのは、ほぼありえないようです。

 

キャッシュフロー権(儲かった時の取り分)は、サンプル内ほぼ全てで、VC50%、起業家30%、その他利害関係者20%の比率である。

 

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出所 Kaplan and Strömberg, 2009,

 

これは、このスタイルが多くのVCにも起業家にも望ましい形態であり、起業家は過半数を握るのを諦めているとも見て取れます。

 

 

*VCは、単に投資をしているだけでなく、インセンティブ設計にも配慮している!?

 

上記にVCは、どんなインセンティブ設計をしながら起業家と権利配分をしているのかの論文紹介を行いました。
よく一部の報道では、投資家は起業家の目をみて投資をする、起業家の信念、ビジネスモデルの将来性‥を見て投資をする等々の話が出てきます。
でも、そういうった定性的なことだけでなく、ちゃーんと投資家はアップサイドリスクにもダウンサイドリスクにも対応しながら、でも起業家のやる気を遮らないためのインセンティブ設計を証券発行の仕組みを駆使して行っていたんですね。まさに投資会社というより、イケてるVCほど、イケてるインセンティブ設計に長けているのかもしれません。

これは、米国VCの実証研究でしたが、日本はどうなのでしょう?これはまたいつかの話に。

 

 

ここまで読んで頂きありがとうございます!
応援ありがとうございます!
崔真淑(さいますみ)

 

 

 

あらゆる「選挙」に「合理的無関心」は起きている!?〜首都大学東京講演を振り返り〜

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みなさま、こんばんは。
エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。一足先に七草粥でまだ新年モードの自身です。

 

そんな新年に入り、よく耳にするニュースが「選挙」の話です。今年は、春は統一地方選、夏には参院選と選挙が多く、各党の話が話題になりつつあるようです。実は、自身の学術研究は「選挙」のメカニズムが深く関わっています。自身が研究対象にしているのは「選挙」といっても株主議決権を巡る投票です。しかし、「選挙」の対象が政治でないにしても、共通点はいくつかあるようなんです!

 

それは、「なぜ株主に積極的に議決権投票をさせるのは難しいのか?」と、「なぜ私達は積極的に政治投票を行うことが少ないのか?」です。

 

今回は、その株主議決権行使の「選挙」に関する研究をベースに、多くの「選挙」に共通して起こりかねない話を記していきます。昨年末に、首都大学東京でも関連テーマについて講演をさせて頂いたので、そこでの話も盛り込んでいきます。ちなみに、写真は講演に来てくださった先生や先輩達と、そして紹介サイトのです。

(注意:もちろん積極的に政治に関心を持ち投票率の高い地域は存在します。ここでは平均的に投票率が低下傾向が多く見られることや報道から上記の表現をしています。)

 

 

*株主議決権行使での「選挙」の課題

首都大では、なぜ社外取締役という経営者が不祥事を起こさないように見張るためのポストができたのかについてお話ししました。
本来は、当該企業の保有者である株主が、当該企業の経営者に対して、議決権行使を適正に行えばいいのです。経営者が企業価値を損なわせるような経営をしようものなら、議決権行使という経営者への「選挙」で、経営者を再任させなければいいのです。でも、それがなかなか出来ないんです。なぜでしょう?

上場企業のように株主が多数存在して、株主所有権が分散し、更には自由に株を売却できる企業だと起こりがちな課題が影響しているのです。それは、

 

「合理的無関心」というものです。

 

例えば、当該企業の株主が必死に企業のことを調べて議決権を投票していても、株主が多数いることから支配権も経営者退陣権も握れないとします。となると、時間コストをかけて投票したわりには、株主へのリターンは小さいわけです。となると、コスト以上のリターンがないなら、もう投票しないか、誰かの真似(経済学ではフリーライド問題という)をして投票しようという行為が起きうるのです。見返りが見えにくいからこそ、合理的に無関心になろうということなんです。

 

実は、株式を何割も保有している機関投資家も合理的無関心が起きかねないのです。なぜ、そうなってしまうかは、詳しくは下記の自身の記事を。参照研究も掲載しています。
https://newspicks.com/news/3404683

 

しかし、株主の合理的無関心から起きかねない課題を放置していては、不祥事を起こしかねない経営者がはびこってしまいかねません。だからこそ、社外取締役の議論が起きたんですね。(もちろんこれも課題山積なので、これは別の機会に)

 

 

*議決権行使選挙と政治選挙の共通点

 

上記の話は、実は議決権行使だけでなく、政治経済学の文献を見ると、政治選挙でも同様の課題が指摘されていました。自分の生活や仕事、プライベートを削って必死に情報収集をして投票に行くが、そこから得られるリターンは短期的には感じられにくく、二の足を踏んでしまうことが‥。

そして、この「合理的無関心」、仕事先やいろんなところで起きていると思います。情報収集ほどのリターンが見込めないから、空気よんで真似して人を選ぼうーなんてこともあったりなかったり。

何かの意思決定を多数決で行う場合は、こうしたことが起きることを踏まえて行いたいものですね。自身も気をつけたいところです。

読んでくださり、ありがとうございます!
応援ありがとうございます!
崔真淑(さいますみ)

 


ー告知ー
お世話になった首都大が社会人大学院生の志願を待っています!ファイナンスや、上記のような企業不祥事等々、コーポレートガバナンスにご興味ある方はぜひ!
首都大学東京大学院経営学研究科ファイナンスプログラムの入学試験出願期間が明日1月7日から11日までです。
https://www.biz.tmu.ac.jp

#COMEMO #政治 #選挙 #経済学 #ビジネス #投票
#合理的 #首都大 #コーポレートガバナンス

 

2019年の抱負は「しない事」も念頭。「資源」は「有限」だから

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皆さま、こんばんは!
エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。
正月三が日も過ぎようとしています。自身は明日から仕事始めです。文化放送「The News Masters TOKYO」朝7:00〜から宜しくお願い致します!今回は、そんな仕事前に2018年に立てた目標は達成できたのかを確認しつつ、2019年の抱負を記していきます!

 

*2018年の目標は‥
・論文一本書き上げる→仮説設定もデータ設定もできつつあるので2018年度までには(涙) 三月までに日本語と英語で一本書き上げる!担当教官の鈴木先生、母校の先生方、時間捻出に理解を示してくれる仕事関係者、両親、プライベートでの関係者さま、ほんまに感謝です。評価:とはいえ、死ぬ気で(いや、本当に死ぬかと思った‥)日々の論文サーベイのお作法、仕事との両立を模索できたので60点。

 

・本を一冊出す→昨年末にほぼベースは出来上がったので、2019年3月末頃には一冊目が出版予定です(汗) こちらも2018年度末までに(涙) 編集者さん諸々お世話になっている方々に、ほんまに感謝です。
評価:なんとか形になりつつあるので、60点。

 


・健康的な身体になる→アプリで毎日の食生活を管理しました。栄養や身体ケアも徹底的に。しかし、健康を害するほどに仕事詰め込みすぎたのが反省‥睡眠時間を削らないで仕事と学業の両立を2019年は心がけたいです。ご配慮してくださった皆様、ほんまに感謝です。
評価:日々の記録で身体を振り返ることはできたけど、若いと勘違いして無理したので、20点

 

・オンライン英会話始める→やってなかった‥ということでお世話になっている経営者さまに紹介して頂いた先生と、昨日から交渉を始めて無事に一月から始めることに!ご縁に、ほんまに感謝です。
評価:とはいえ、英語論文に齧り付きの日々だったので、英語は読んでってことで、20点(会話ちゃうやんか!甘い評価や!との声も聞こえてきますが、厳しすぎると続かないし自己否定になりかねないのでここは甘い評価を(汗))

 

と、いうのが自身の2018年です。そして2019年は‥

 

・「運動」と「睡眠」は仕事であるを徹底する→とにかく健康!昨年は忙しいというのを理由に週一ペースの運動しかできてなかった自身です。週二回の運動と、脳を休める時間を捻出する。またそれに支障をきたすスケジュールは、入れない!

 

・二本目の論文アイデア作りを4月から開始する→インプットなくして自身の存在価値も社会貢献もありえない。日々をこうしてブログ等で省みつつ、論文アイデア作りを徹底する。意外と脳の体力を使うので、それに影響するペースの仕事や人付き合いをいれすぎない!

 

・博士課程の資格試験に合格する→自身が通う博士後期課程は試験に合格しないと論文書いても博士号とれません。計画的に3月末までに概要と取り組むべき研究サーベイの全体図を作ります。

 

・二冊目の本アイデア開始!?となるよう、一冊目を大事に作り上げ周知できるよう努力する→今年は、「文字」のお仕事に力を入れる月が多そうな予感であり、そうしていきたいので頑張ります!なので、こうして日々を文字で振り返る余裕もないほどにスケジュールをいれすぎない

 

・身体は確実に痛んでいるのを自覚する→ほんまこれ。勘違いせず身体ケアはする。歳を重ねるほどに外見にも服装にも気をつけるべきなのに、昨年はそんな余裕もないぐらいでした。それを反省して、自分の身体と心を見つめていきます。来年は元旦から大量鼻血を出さないようにするぞ!

 

*資源は有限だから経済学があると言っているくせに‥

と、今年の抱負は「無理しない」「やらない」を意識しながら挙げてみました。というのも、自身は番組や講演等々で、

「私が行なっている研究は経済学の理論を活かして行っています。経済学研究の多くでは、その判断基準を資源をいかに効率的に配分するか、また有限な資源をどう配分すれば経済全体のパイを最大限にできるかに念頭に置いていることが‥」

と、全ての資源は有限だから人は悩むし課題も生まれることを再三話をしているくせに、自身個人の資源の有限度合いを全然考慮してなかったのです。。深く反省です。
今年は、自身個人の健康と脳スペックの有限性を意識し、経済学の知見と自身の研究課程を活かしつつ、社会に皆様に貢献できるよう精進します!

今年も何卒よろしくお願い致します!
応援ありがとうございます!
崔真淑(さいますみ)