”さいますみ/崔真淑”のオイコノミクス

Good ・ News and Companiesの”マクロエコノミスト崔 真淑 / さいますみ”です!資本市場、そして経済学の社会的意義を伝えるのが使命です!身近な話から資本市場の最先端の話まで皆様と一緒に考えていきます!ご連絡先はこちら→info@goodnews.jp.net

需要牽引で物価が上昇している項目とは?メルマガ「さいますみのオイコノミクス」Premium! <グラフ集>vol.2 需要牽引型の物価上昇を見せるサービス業/役員報酬を決めるメカニズムからの教訓(米国役員の実証分析より)

 

 皆様、こんにちは。エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。

 いよいよ博士後期課程の授業が始まりました。第二回目のメルマガ(月864円。継続の場合初月無料。第二回目は4月11日に発刊です)では、誰もが気になる「報酬」決定のメカニズムについて実証分析を行った研究論文を用いながら、どうしたら報酬をあげられるか、また誰かの報酬を決める立場にある人の悩み解消、投資先企業の役員報酬の妥当性についてのヒントになったらと考えています。

 そして、もう一つは、物価です。メルマガでは、現状の消費者物価についてデータを扱う人やビジネスパーソンンに知ってほしい課題を記載しています。どんなバイアスがかかりやすいのかを解説しています。加えて、日経CNBC「昼エクスプレス~崔真淑のサイ視点」に出演して頂いたナウキャスト社CSOの広瀬健さんより許可を頂いて、同社が全国のPOSレジから抽出して作成した最新の物価動向のチャートを紹介します!

 

①為替と物価

広瀬さん曰く…

ドル円市場は昨今円高傾向が続いていますが、過去のパターンでみると12ヶ月程度のラグを伴ってCPIに効いてくる可能性があります。

 

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②項目別の物価について

広瀬さん曰く…

2017年中は概ね食品がインフレのけん引役、最近は外食サービスでも労働市場の逼迫や食品価格の上昇を受けて価格転嫁が進んでいます。一方で財やサービスは低迷していましたが、2月3月は携帯サービスが前年比でプラスになっている(ベース効果)ほか、宿泊料や海外旅行費等も伸びているため外食以外のサービス価格も伸びています。

 

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③需要牽引型の商品・サービスはあるのか?

広瀬さん曰く…

インバウンド等の外需効果で宿泊料が持続的に上昇しており、このトレンドは外需の堅調が続く限り持続する可能性が高いと見ています。

 

 

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以上になります!ぜひ、多くの経済学者が注目中の

ナウキャスト | 経済の”今”を伝えるビッグデータ解析ベンチャー

の動向に注目してみてください!

 

いつも、応援ありがとうございます!

感謝の気持ちを忘れず精進いたします!

崔真淑(さいますみ)

 

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テレビ東京「Mプラス11」出演後記!なぜ、アナリストの株価予想は似てくるのか?~日経平均3万円円予想ラッシュから~

 皆様、こんにちは。エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。

 来週から、博士後期課程の授業が始まります!こうして仕事と研究活動の二足の草鞋生活ができるのも皆様のおかげです。卒業には当然ですが論文生産が必須。そのため、自身の研究分野に関連する論文をひたすらサーベイしようとしているのですが… なかなか進みません(汗)そこで、何かやる気がでる仕組みを作ろうと考えました! 

 サーベイした論文を、出演番組や皆様のビジネス・投資に関連する事柄と関連付けながらブログとメルマガで紹介しようというものです。論文生産は自分との闘いでしかないというのは承知しています。ですが、誰かのためになっていると思うと、モチベーションを高く維持できるんです。どうか宜しくお願い致します。

 そこで、今回は、メルマガ内容の、アナリストの株価予想に関する箇所の一部を紹介します!

 

*「なぜ、株価予想は似るのか?日経平均3万円予想ラッシュを振り返る」

 メルマガでは、「第2章 気になる論文&書籍からのビジネス・投資への教訓」という箇所で、上述したアナリストの株価予想の癖について示唆を与えてくれるだろう関連論文を紹介しています。

 このテーマに注目した理由は、自身の出演番組ではアナリストの株価予想が頻繁に出てくることや、それによって投資家行動が変化する様を日々見ているからです。そんな株式市場に影響を与える、アナリストの株価予想…。でも、そこには、ある強い傾向が日米の実証研究で報告されています。それは「株価予想が似る」ということです。でも、なんで似てくるのでしょうか…?

  そのヒントになるのが、下記の論文です!

 Scharfstein, D. S. and Stein,J, C,, 1990, "Herd Behavior and Investment," AmericanEconomic Review, 80:465-479,

 

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テレビ東京「Mプラス11」出演中の自身です!撮影は、Twitterフォロワーさんの関西人NEOさん

*株価予想について、自身の経験から思うこと

 投資をする際、アナリストや有識者の株価予想を参考にすることは少なくないと思います。そうしたアナリストの中には、的中率が非常に高い方もいれ
ば、そうでない方もいらっしゃるでしょう。
 自身は株価を当てに行くような芸はできません。リスク分散や不祥事が起きにくい企業の傾向分析など、下落リスクを小さくするための研究をさせて頂いてます(汗)。とはいえ、実は自身も投資銀行でアナリストをしている頃は株価予想を行い、日経平均株価予想も行っておりました。その経験で感じたのは、「外したら怖いな…」という恐怖心です。では、怖いと思うと、何が起きるでしょうか?
 それは、有名アナリストと近い予想をだしておけばいいさ!という誘因です。あくまで自身の経験ではありますが、実は多くの実証研究で、アナリスト
の株価予想が予想中央値に収斂する様が日米で報告されています。
もしかすると、自身のように外すのが怖くて、他者と似たような予想を出すアナリストは少なくないのかもしれません。では、もう少し突っ込んで、なぜ「外したら怖いな…」と感じるのでしょうか?

 

 

*論文は何を示しているの?

  この問へのヒントとして論文「Herd Behavior and Investment(横並び行動と投資)」を紹介しました。投資担当者やアナリストがどれだけ有能でも100%結果をだせるわけではありませんし、100%良い情報ばかりを手にできるわけではありません。そのため、労働市場、会社の評価、上司の評価は、その投資担当者やアナリストの能力だけで決まらず、他者との行動の類似性によって評価されると指摘しています。

 ざっくりと言ってしまえば、労働市場も会社も上司も、投資担当者やアナリストへの評価に非常に迷うことがあるので、他投資担当者や他アナリストとの相対的な比較で決めようとすると。なので投資担当者やアナリストは、みんなと同じような投資判断や予測を出しておけば、もしも大外ししたとしても、他の人も外しているし、しかたないよねということで、Reputationリスクを回避できるだろう。結果、自分の評価を大きく下げることはないというのです。そのため、投資担当者やアナリストにとって、他者を真似することが合理的になることがあるとベイズの定理を用いながら指摘しています。

 

日経平均三万円予想ラッシュを振り返ると…
 日経平均が上昇しだすと、一斉にアゲアゲ予想がでたり、下がりだしたらサゲサゲ予想が連鎖することがあります。これは、純粋にアナリストの能力や手に入れた情報だけに基づいて発信されているのでなく、もしものためのReputationリスクを回避したいからかもしれません。

 年初に日経平均3万円予想やTOPIX3000ポイント予想がラッシュのように出ました。昨年は20%上昇して日経平均は2万4千円をつけました。今年、3万円をつけるには、そこから30%近く上昇しないといけないだけに、少し突飛な予想に見えました。でも、予想の連鎖が起きているところをみると、もしかしたら上記のようなことが起きているかもしれませんね。

 

 メルマガでは上記の内容を、ポイントも抽出しながら紹介しています。その他には、決算分析や日々の博士後期課程での生活模様も紹介しています。

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応援いつもありがとうございます!

 

崔真淑(さいますみ)

 

裁量会計への懸念はCF計算書を見てみよう!メルマガ「さいますみのオイコノミクス」Premium! <グラフ集>vol.1 しまむら決算ビュー/なぜアナリストの株価予想は似るのか?

 皆様、こんにちは。エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。

 研究分野に関連する論文を、ひたすらサーベイ中の自身です。春からは、論文を大量に読むことになります。そこで、そうした論文を、出演番組や皆様のビジネス・投資に関連する事柄と関連付けながメルマガで紹介していきます。更に、ブログでは決算や経済指標、統計試算結果をどんどん紹介する予定です。

 今回は、第一回目のメルマガ(月864円。継続の場合初月無料)しまむら決算を分析。ここでは、いわゆるPLやBSでなく、キャッシュフロー計算書を紹介しています。なんで、キャッシュフロー計算書なのでしょうか?

 実は、企業による「裁量会計」が発生していたという報告が、学術世界の実証研究で多数報告されているからです!!裁量会計とは、経営陣が自分達の都合の良いように、会計上の数字をコントロールすることです。こんなことは絶対に起きてはいけませんし、もちろん違法行為です。しかし、現実には社長交代になった瞬間に不自然なほどに巨額減損が多数の企業で起きたり、海外M&Aに伴う減損の時期、押し込み販売による
売上高の水増し…

 会計利益というのは、その特性から恣意性を反映させようと思ったらできてしまう恐れがあるのです。もちろん、しまむらを含めてほとんどの企業は、そんな恐ろしいことはしてないはず。しかし、そこはあえて全てにおいて疑ぐり深くいきましょう。そこで、会計利益と違い、その計算過程からも恣意性や裁量が入りにくいキャッシュフロー計算書で、全ての企業の業績チェックをすることを自身は心がけています。

 メルマガでは、キャッシュフロー計算書のどこをどうみるべきか?なぜ、その項目なのか?を詳細に紹介しています。ご関心があるかたは、見て頂けると幸いです。ただし、ブログで紹介している図表はフリーで本ブログに掲載しています。自由に活用していただけたらと思います!

 

応援いつもありがとうございます!

どうぞ、引き続きよろしくお願いいたします!

崔真淑(さいますみ)

 

(図表一覧↓)

 

しまむらの売上高と営業利益率推移

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しまむら2018年2月期営業キャッシュフロー抜粋

 

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しまむら棚卸資産回転日数が、緑色のチャート

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④浜銀総研遠藤祐基エコノミストによる、景気一致指数と残業時間(所定外労働時間)の相関係数一覧(本人の許可を頂いて掲載)

 

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J-WAVE「STEP ONE」出演後記~なぜ、現代アートと株価には共通点があると感じるのか?~

 みなさま、こんにちは。

 エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。皆様のおかげで、無事に新年度入りの準備も出来てきています。

 今回は、先日出演させて頂いたJ-WAVE「STEP ONE」(毎週月~木 9:00~13:00)コーナー「PICK ONE」を振り返ります。番組では、News Picksで自身がPickした記事をベースにサッシャさん、寺岡さんとトークをさせて頂きました。

 

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サッシャさん、寺岡さんと一緒に!)

 

*テーマに選ばさせて頂いた記事について…

 今回取り上げた記事は、こちらです。内容は、東京画廊社長の山本豊津氏へのインタビューを通してアートを知ることによる経済や国家の仕組みがどのように見えてくるかが展開されています。第一回目記事には、アートの値付けの仕組みが描かれています。自身は、その値付けの仕組みのところに、アートと株価に共通点があるのでは!?と感じたのです!加えて、少額ではありますが現代アートのコレクターというのも、この記事を取り上げた背景にあります。 

 その肝心の記事中で、山本氏はアートの値付けの仕組みを以下のように語っています。

 

商品の価値は、「使用価値」と「交換価値」の2つに分けて考えることができます。使用価値とは、商品そのものが使われることで生まれる価値のことです。ノートや鉛筆は文字を記録することで、野菜や肉は食べることが価値となります。
一方で交換価値は、ある商品と他の商品を交換するときに発生する価値です。現在は貨幣と交換することがほとんどなので、その交換価値が「価格」となります。

News Picsk オリジナル記事 【新】アートを知れば、国家と経済の仕組みが見えてくるより引用

 

 と、記されています。まず、価格を2つに分けて考えるところも興味深いのですが、その「交換価値」は虚構の上に成立しているとの表現に、経済はもちろん株式市場との共通点を感じたのです。また、記事中にはアートの価値を高めるには、多くの人にいかに見られるかが要という考え方が近代西欧で生まれ、それが美術館の発展にも影響したようです。

 この、2つの価値が存在する様や、また多くの人に如何に注目されるかが要というIRのような様は、まさに株式市場に非常に似ていると感じたのです。

 

*なぜ、アートと株価の値付けに共通点を感じるのか?
 株価は、理論的にはその企業の一株辺りキャッシュフローの現在価値と定義されており、アカデミックな分野では交換価値と使用価値という厳密な定義は自身は聞いたことがありません。
 しかし、日々の株価を見ていると、そこには「株価という日々の交換価値」と「アートの世界でいう使用価値という潜在的企業価値が存在しているのではと思うことや、この2つの価値の乖離が起きていると感じることがあります。つまり、日々の株価が、本当にその企業の潜在的企業価値だけを反映しているとは思えない!やはり日々の株価は需給ありきでは!?と痛感することが多いのです。

 

 例えば、IRが非常にうまい企業なんかは、え?と思うような業績でも株価は上昇を続けることがあります。この様は、上記でも書いたように、アートが多くの人に注目されたりみられることで価値が高まるという様とも似ているようです。IRは、株主と上場企業の情報の非対称性を埋めるために存在します。もしかしたら、美術館という仕組みも、そうした考えがベースかもしれませんね。

 

 また、虚構のような値段がついた株価も、高い株価がついたことで企業が資金調達がしやすくなったり人材採用が容易になるなどして、虚構でなく本物の企業価値になることがあるでしょう。(実際に、そういった局面をみてきたので…)
虚構も長く続くと、本物になるのかもしれません。

 これは現代アートの値付けの動きにも近いものがあると現代アート素人ながら感じます。例えば、現代アートでは作家が所属しているギャラリーがどう仕掛けるかや、世界の金融緩和で金余り現象が起きてお金持ちが増えるなど、そうしたことも値付けの一部に反映されるでしょう。
 仮に虚構のように見える値付けをされたアート作品も、高い価値が付くことで、作家が更に自信をもち、より多くの人に認められるだろう作品が出てくるきっかけになるのかも…

*アートと株価選定の共通点!?
 まずは値上がりしそうとかそういう視点でなく、その作家を応援したい!この作品は美しい!という視点でアートと触れてみると、人生が更に豊かになる気がします。
これは株式でも言えます。プロの株式投資家でないような職業の人は、まずはこの企業を応援したい!この理念に共感する!という気持ちを大事にすることで、人生が更に面白くなるきっかけになるかもです!

 

 

今日も読んでいただきありがとうございます!

応援ありがとうございます!

崔真淑(さいますみ)

 

 

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自分を監視するということの有用性について

みなさま、こんばんは。

エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。今日は、最近の経験談から感じた話を記します。

 

*最近の問題意識

 自身は、自分が行うことに非常に甘い試算を行う傾向にあるのでは…と感じていた。というのも、お金が減るのが早すぎるぞ!!と。

もちろん、口座を分別するなどして支出を抑える工夫はしていた。しかし!月末にカツカツなるのだ。自身はお金をそんなに使っている感じが全然しないのに…。これはちょっとまずいと痛感。

以前出演させて頂いたBS JAPAN「お金のなる気分」で家計簿アプリの利便性に教えてもらったのもあり、昨年10月から使ってみた。その結果…

 

*監視することで、行動は変わる!?

 自身でも、「え?これあかんやつやん!」と驚愕の事実を知り愕然とした。日々、ゼーンゼン使っていない気になっていたのに、ちょっとだけ支出が異様に多かったのだ。無駄にちょこちょこ買いが多いし、カフェにやたら行っているし、なんだこりゃと悲しいほどだった。贅沢なんてしてないと思っていたのに…

最初は記録するのが目的で、お金の使い方を治すのは目標でなかった。しかし、約半年が経過してみると、意識せずに当初から10-20%ほどのムダ支出が減少傾向にある。

この段階になると、自分がどんな使い方をしているかを把握出来てないと怖いぐらいになってくる。

 

*監視することの有用性

この経験は、もしかしたら研究活動や他のことにも行かせるのでは?と思い、こちらの本を開いてみた。

 

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この本の中では、一気書きの研究者と、アイデアは無くても日々机に向かうことを習慣化した研究者の論文の数と質がどんな結果になったかが記載されている。まあ結果は予想通りです(苦笑)

 

この本の第3章には、論文執筆における動機付けについても記載がある。この本の中で紹介されている心理学研究のKorotisch & Nelson-Gray, 1999では下記のようなことが判明していると紹介されている。

 

自己観察だけで所望の行動が誘導されることがわかっている。例えば、お金を貯めたい人は、毎日使った額がわかれば使う額が減るので、出費を記録しておくべきだし、同じ理由で、決まった時間に執筆作業を行うと思っている人は、机に向かって何か書いたかどうかを記録しておいた方がよい。

 

と記載されており、あーやはりかーと痛感している。自分を監視することは、目標に一歩近づくようだ。ということで、研究活動の日々を監視と記録をまずしてみようと思う。これが蓄積されると、すごーく怖い結果に直面して励みになりそうだ(笑)

自身で進行状況を監視することは、動機付けになる!を意識して研究活動の監視を続けてみる!

こんなの書いている暇あるなら、論文読めやー!と突っ込まれそうですが、これも自身が逃げられないようにするための手段なのであーる(汗)

 

ということで、最後まで読んで頂きありがとうございます!

いつも応援ありがとうございます!

更に精進するぞ!

 

崔真淑/さいますみ

3月3日 日経アカデミー「ニュースの学校」に登壇します!~なぜ『経済ニュース』は難しく感じるのか?~

 みなさま、こんばんは。エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。今日は、2つご報告があります。

 

 1つ目は、非常に個人的なことで恐縮ですが、希望していたある大学院の博士後期課程(コーポレート・ファイナス専攻)の入試試験に合格しました。受験生として緊張の毎日をすごしておりましたが、ひとまずホッとしています。春から本当の試練の始まりなんですけどね(汗)近い将来に、どうしても実現したいことがあるので、実現に向けて更に精進します!!

 こうした結果に至ったのは、ブログを見てくれる皆様、視聴者・リスナーの皆様、メディアや役員業務でお世話になっている仕事関係者の皆様、プライベートでお世話になっている皆様の支えのおかげです。本当に、ありがとうございます!

 

 2つ目のご報告は、題名にあるように「日経アカデミー ニュースの学校」に3月3日に講師として登壇します。お題は「ビジネスパーソンのための経済の基礎の基礎!徹底解説」です。大学院に再び戻る身としては、どんだけ研究活動や勉強をしても、経済事象を読み解くのって本当に難しいなぁと痛感します。そんな精進不足な自身ではありますが、自身が経験してきたことや学んできたこと来てくださった方々に全力でお伝えしようと考えています。このような場に登壇できる貴重な機会に感謝です!

 

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(写真は2月19日の日経新聞朝刊を自身で撮影したもの。申し込みは下記URLからお願いします。日経購読量数か月分を含む金額です! http://www.nikkei4946.com/seminar/seminar.aspx?ID=2229

 

*講義では何を聴けるの?

 経済ニュースといっても、そもそも沢山ありすぎて困惑することは多いですよね。なので、自身が登壇する回では、下記のような話を出来たらと考えています。

(もちろん、当日までに更なるブラッシュアップとわかりやすさを追求して、主催者さまと相談して変更する可能性はあります。)

 

・なぜ、経済ニュースは難しく感じるのか?

・なぜ、経済事象を常識的議論だけで考えるのは危険なのか?

・経済事象を読み解くための、最低限のルール一覧~過去の事例から~

 

 このブログでは、経済ニュースを難しく感じる背景の一部を紹介しておきます。まぁ、数え始めたら枚挙に暇がないですが…。やたらと数字が多い、専門用語多すぎ、様々な理由があると思います。ですが、私が考える理由は主に2つあります!

 

①各経済ニュースの繋がりを考えるためのルールが、整理しきれないから

②各経済ニュースで矛盾した報道が出た時に、どう対応して良いか迷うから

 

*①の意味とは?

 ①のルールは経済学のことを指しています。経済ニュースを読み解こうとすると事象を追うだけでなく、経済学の知見も必要とは…。自分で書いてて、なんて大変なんだと思います。もちろん、自身は全くもって完璧ではないですし、神様ではないので完璧に経済事象の背景を読み解ける日なんて永遠にきません。経済学の知見をブラッシュアップするために博士後期課程に進学するわけですし、研究活動にも勉強にも終わりはないのでございます。

 まあ、あの世阿弥も、「命に終わりはあっても、能の研鑽には終わりはない。」と言っているぐらいですから…。とはいえ、自身も一応は社会人ですから、どんな要素を抑えておけば、経済ニュースを仕事に活かせるかの経験談や、必要な経済学の考え方をお伝えする予定です。

 ちなみに…伊藤秀史氏による「ひたすら読むエコノミクス」有斐閣には、経済学について下記が記されています。

教科書を用いて「座学」で英文法を学ぶよりも、ひたすら繰り返し英語を使うことを実践する法が近道かもしれません。しかし、英文法を学ばずにまとめに英語を読み書きできることは難しいでしょう。経済学を「文法の学習」と的確に表現した猪木武徳氏は…

 これは、P10の<思考のための「文法」としての経済学>に記された言葉です。経済学を知ったからと、すべての経済事象を読み解けるわけでも、解決できるわけでもないです。しかし、原因と因果のメカニズムを読み解く手助けをしてくれるだけでなく、ビジネスの中での思考実験の助けにもなってくれる文法として経済学は有効であることを示しています。

 

*②の意味とは?

 これは、例えばこんなニュースがあったとします。

 

・人件費高騰でコストUPしているが、激しい競争に晒される中小企業は力が弱く、製品価格に転嫁できない状況が続いている

・人件費高騰でコストUPしているが、激しい競争に晒される中小企業は力が弱く、製品価格に転嫁せざるおえない状況になっている

 

 これ、どちらが正しいんでしょうね?どちらもありそうなニュースですし、どちらもあったのです! 様々な経済ニュースを見ていると、こうしたことが多々あります。だから、わけがわからなくなることも…。こういう出来事に直面した時の対処するための施策や、上記の経済学が重要な役割をすることを講義でお伝えする予定です!

 

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(毎週月、水曜日にレギュラー出演させて頂いているテレビ東京「Mプラス11」キャスター榎戸さんと、プロデューサーのTさんと!)

 

 

日々のメディア活動、研究活動…様々なところでの学びをどばーーっと出す講義にしようと考えています!貴重な機会に感謝しつつ、今日は寝ます!

おやすみなさい。

いつも、応援ありがとうございます!

崔真淑(さいますみ)

NHKBS「経済フロントライン」出演を振り返る!働き方改革改革から考えてみた。働き手を守るのは国、企業、自分…誰なのか?

 みなさま、こんばんは!

 エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。あっという間に1月が終わり、2月中旬です。紅白を見ていたかと思ったら、オリンピックシーズンに突入です。

 そして、2月の大イベントはオリンピックだけではないのです! プレミアムフライデー(以下 PF)発足から1年が経つ月でもあるんですね。 消費活性化だけでなく早帰りを促進して働き方を考える契機にして欲しいというのが、PFの狙いです。 賛否両論は多いですが、早帰りや働き方改革ついて世論を動かすきっかけになったし、自身はPFの意義は大きいと考えています。

 

  実は、先日出演させて頂いたNHKBS「経済フロントライン」でも働き方改革についてコメントをさせて頂きました。国会で、働き方改革関連法案について時間外労働の上限規制等で激論が交わされていましたしね。今回は、働き方改革について番組出演から学んだことや、自身の思いを記していきます。

 

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 (野口さん、八木ちゃん と!)

 

*なぜ、これほど働き方改革に焦点が?

 1月末から「 働き方改革」が法案審議されたこともあり、長時間労働の是正や、同一賃金同一労働を定めることの課題に番組内でクローズアップしていきました。世の中で、これほど働き方に焦点が集まるのは、主に下記の理由等があると自身は考えています。

 

・日本の生産性

(生産性を測る指標の定義は難しいですが、先進国の中では…改善のためには働き方の見直しは重要ですよね)

・長寿化と雇用スタイルのギャップ

(日本の企業で行われてきた働き方や勤め方は、平均寿命65歳時代に形が出来上がってきたものと自身は考えています。『ライフシフト』が出版されたこともあり人生100年時代への準備がマストになってますしね。終身雇用でない企業の増加も起きつつ。)

・経済格差の固定化

(特に非正規雇用の増加。一方で非正規が増えたのは技術革新が大きいのでは?という実施研究もあるんですがね…そうなると、同一賃金より雇用者への教育システムを変える必要があるような…)

 

上記の背景は、国が音頭を取る必要はもちろんあると思います。でも、働き方改革の浸透には、働き手にどう自立してほしいか、充実してほしいかを切に願う経営者次第なところも大きいと思うのです。

 番組では、道の駅「萩しーまーと」専務理事 中澤さかなさん が大切にしている考え方が紹介されました。「き者よろこび 遠き者きたる」という論語の言葉です。これは働き方改革において企業側がどう考えるかの重要度を示すキーワードではないでしょうか?というのも社員を悦ばせられない企業が、顧客を悦ばすことなんて難しいだろうなと。こうしたマインドが企業にあるかないかで、働き方改革の浸透度は企業で差がありそうですよね。

 

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(論語のイメージ画像。Wikipedia より)

 

 

  こんな事を書きながら、自身も身を引き締めなくてはと反省の日々ですが。。。ちなみに、取締役を務めるエイボン社でも、企業理念に自立を促すことを掲げていますし、副業についても積極的に議論がされており、エコノミスト目線だけでなく現場目線でも働き方改革と向き合い中の自身です。

  ただ、企業マインドも重要ですが、働き方改革を通して働き手を守ってくれるのは、やはり国ありきでなく企業次第なのかというとそうとも言い切れません。というのも…

 

*雇用者を守るのは国、企業、労働組合?誰??

 番組出演後に、そういえば…彼の方は雇用者の環境についてどのように考えているのだろうと思い開いた本があります。

 

 

 ミルトンフリードマン&ローズフリードマン著「選択の自由 ~自立社会への挑戦~」 

 

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 この中には、働き手を守るために政府が主体的に制定した法律や、働き手を守ってくれるだろう労働組合について、それだけでは働き手を守りきれないことを過去の出来事や実証研究を引用しつつ丁寧に説明されています。そして、そうした記載の最後には下記のような文章が記されています。

 

大半の労働者にとってもっとも頼りになえう有効な保護者は、多数の雇用者(雇用する企業)が存在している状況そのものだ。 〜〜   雇用者が労働者を守ってくれる場合があるとすれば、それはその労働者を雇いたいという雇用者が複数いる場合だ。 (第8章より) 

 

 国や労働組合、雇用者である企業が行動を起こすのはもちろん必要ですが、やはり働き方改革(特に早帰り)を利用して、自身のスキルアップや知見を広げるのはもちろんマストだよなーというのを改めて痛感しました。

 ということで、自分自身のスキルアップの時間作りや機会を作ってくれる社会や企業や家族、とにかく関わっている人すべてに感謝しつつ、日々を大切に過ごしてブラッシュアップしていきたいです。さあ明日も精進じゃー!

(たまに休むけどね!

 

ということで長い文章を読んでくださりありがとうございます!

応援ありがとうございます!

引き続き何卒よろしくお願い致します!

 

崔真淑(さいますみ)